2004/01/26 (月)
●頼まれたのでまとめちゃおう。 マリア様の庭に集う乙女達が今日も天使のような無垢な笑顔で背の高い門をくぐり抜けていく。 穢れを知らない心身を包むのは深い色の制服。 スカートのプリーツは乱さないように。白いセーラーカラーは翻らせないように。 ゆっくりと歩くのがここでのたしなみ。
私立リリアン女学園。 ここは―――乙女の園。
と、いうわけで先週の放送で第一巻マリア様がみてる(無印)分まで放送が終わったのでアニメ版マリア様がみてるとCDの第一巻分をまとめて総括。
アニメ版でチョイスされたエピソードは次の通り。
●波乱の姉妹宣言 胸騒ぎの月曜日を基本的に踏襲。 これといって目立った抜けはないがCD版ではカットされた「お姉さま方の意地悪!」もきっちり放送。 基本的にCDとアニメは表裏一体で台詞チョイスも互いに逆を選択している雰囲気があり、CDでは「だからってどうして私がそれをしなければならないのですか!」のほうがチョイスされてます。 そのほか祐巳の百面相やわらしべ長者発言、サファイヤの疑問などCDドラマでカットされているものをアニメでは全部やっています。 なので山百合会との関わりをふくめてゆみすけを取り巻くリリアン女学園の全体像はアニメの方がわかりやすくエピソードも多数収録されている感じで原作を知らない人にもよかったと思います。 ただ、どうしようもないこととはいえ称号を持つ7人の山百合会メンバーがいっぺんに出てきたにもかかわらず改めてのキャラ紹介が無いのでアニメから入った場合、登場キャラが全く把握できなかったという感想をもらったりもしました。 この辺はCDドラマの方がわかりやすいかと思います。
逆にCDドラマの方は祥子さまとゆみすけを完全に中心にして描いているので聖さまとゆみすけのやりとりなんかは大幅にカット。 その上でゆみすけは原作後半ばりに変態入ってるのでこちらは主に原作ファン用ですね。 でも先に書いたように取り扱っているエピソードが表裏一体なので原作読んでない方は是非聞いてほしいですね。こちらもtrack1が胸騒ぎの月曜日を取り扱ってますがわらしべ長者や百面相、マリアさまの心のサファイヤにも触れてません。が、こと祥子さま絡みになるとオリジナルで変態モードに突っ走ります。
・原作10pの10行目あたり。タイを直されている最中のゆみすけ 「ああ……いい匂い……」 ・原作41p最終行あたり。薔薇の館で祥子に押しつぶされた後抱擁されている最中のゆみすけ 「胸に当たる豊かな膨らみ。耳元にかかる吐息。なんか……幸せ」
頭の中身がもうすでに重度の祥子さま病患者w なのでアニメだけみてると結構ギャップがw むしろパラソルをさして以降のゆみすけを知っていると何の違和感もないんですけどね。
そういえば蔦子のカメラも初公開になりましたね。 カラーリングがちょっと違うので完全に適合するとまではいきませんがデザイン的にはCANONのEOS Kiss Liteあたりかなと思います。 蔦子ファンの方は是非購入してみては?
●胸騒ぎの連弾 そういえばタイトルの枕詞が逆になってるんですよね。 胸騒ぎの月曜日→波乱の姉妹宣言 波乱の火曜日→胸騒ぎの連弾
アニメ版のほうが内容とはしっくりくると思います。
第二話は波乱の火曜日がベースでアニメでカットされたエピソードは特になし。 江利子が聖さまに台詞一つとられてましたがw 追加としてはゆみすけのパートナー決めの時に由乃がなにげに令ちゃんを促してます。 当初、由乃はインタビュー等から推察するにまだこのころキャラが固まっていなかったようなので後から作られたアニメならではの演出ですね。
ちなみにCDでは山村先生とのやりとりがないのでこのあと水曜の物思いでゆみすけがクラスメイトに質問攻めにあうシーンではアニメでは祥子を思い出しているのに対してCDドラマでは祥子の性格から行動を分析し想像して行動するというかなり高等テクニックを使います。
ちなみにタイトルにも使われている連弾シーンですがこれまたCDとアニメで切り取った部分が違うのでゆみすけのピアノ能力がだいぶん違うように描かれちゃってますね。
CD→小学校の頃はピアノを習っていた アニメ→いきなり指一本でメロを弾く
一応自分でもゆみすけとまったく同じ程度のキャリアの持ち主なのであれですがいったん5本指で音階弾けるようになっちゃえば実は人差し指一本で弾く方が手の移動が激しくて遙かに難しいです。 原作だと小学校の頃習っていたが中学でやめたので右手の人差し指でメロを弾く位しかもうひけないってことでしたが、確かに左手は相当に動かなくなるものなのですが、さすがに利き手だけあって右手なら指使いめちゃめちゃでいいなら相当いけます。 なのでゆみすけは本来は弾き始めたら5本指つかえるはず。 昔習っていたかどうかで結構能力的には違うものです。
ってめちゃめちゃ脱線ですね。
ここでは原作通り連弾中に触れる祥子さまの指や胸や髪の毛にドキドキするゆみすけが描かれてます。 純粋に連弾シーンだけで終わらせたアニメとはここでもギャップがw
そして水曜の物思いから移動してきた質問攻めシーンはアニメよりもCDの方がよかったと思います。 アニメは台詞はしょったおかげでゆみすけのぎりぎりの気持ちがちょっと表現し切れてなかったかなぁという印象を受けたわけで。 ゆみすけはゆみすけなりに最後のプライドで祥子を拒んだっていうのをアニメでは姉妹宣言の時に聖さまが言ったくらいであとは映像で表現してるのに対してCDはこのシーンでゆみすけの声でゆみすけの思いを延々と表現してるのでアニメはあっさりしちゃってるんですよね。 CDの方が総じてここのシーンは悲痛です。
●月とロザリオ 問題の第3話。 130pを2話で消化したのに対して120pを1話で消化したこの話。 なんと内容的には10分で60p進むという超ハイペース。 基本的に練習シーンとカレーがカット。 あとはおいしいとこだけ繋ぎ合わせてあるのでいろいろとばされたような感じがする割にはエピソード自体は結構補完されてます。 Bパートがより早かったと思うのはおそらく当日の午前中のエピソードが丸ごとカットになっているからで、シンデレラが無かった!といわれたことがあるのですが本番は原作にもないです。 あと全くないのは後にギンナン王子と呼ばれるための元シーンくらいですかね。
個人的にはワルツの日曜日というサブタイトルがついた元になっていると思われる最後のシーン、マリアさまの心でワルツを踊るゆみすけと祥子さまのシーンがカットになったのはちょっと残念です。
マジでどうでもいいんですがアニメでは全く触れられなかったことで祥子さまは容姿端麗スタイル抜群の設定で65のD(ぶっちゃけ細身の身体でB83くらい)という立派な身体の持ち主なんですがアニメではどう見ても江利子のが超胸でかいです。 さすが何をやらせても努力もなしに人並み以上。 スタイルだって祥子以上ですか。
途中とばされたサファイヤのエピソードは一番最後、カットされたワルツの代わりに出てきます。 要素だけ詰め込んだ感がありキャラクターの心情描写はかなりよわい感じはありますがそれなりに足りない尺でよくまとめたなぁとも思えます。
まとめとしてアニメはマリみての世界ってこんな世界。というのをライトユーザー向けとして発信していてCDはよりディープなところ、ゆみすけを中心にキャラクターの内面などをカバーしているのでどうせメディアミックスやるならってかんじで思い切って切り分けたのかなとも思います。 そのうえで原作も気になるでしょ?っていう方向に持って行きたいのかな?というのが現在までの印象ですね。
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